店長 Tさん2005年入社
あなたのことを教えてください
具体的に仕事の内容を教えてください
店舗運営に関わる人事や金銭、商品などの管理をしています。
私の持論ですが、社長や商品部は商品を提供して届けるという係ではなく、そのきっかけ作りをしてくれるところだと思っています。一方、店舗は「お客様に直接ものを届けて、生活を豊かにする」という理念を実現するための一番軸になるところで、それを実現するために店舗の社員をまとめる我々店長がいると思っています。
仕事の中でこれは悔しかったなということを教えてください
レバコールという商品の販売について、今年の7月に目指していたポイントが1ポイント足りなかったことです。ノルマがあるわけではないのですが、前年の販売実績やベストポイントを意識して、一歩でも前進するように取り組んでいます。前年の12月に出したベストポイントが373 だったのですが、今年7月の取り組んだ結果が372でした。あと1ポイントがなぜとれなかったのかと、悔しかったですね。原因は社員さんとの意識のずれでした。意識がずれていたということは、情報が共有しきれていなかったのかなと残念に思いました。
売り場作りも、飾り付け、陳列方法、商品の紹介の仕方、お声かけ方法など、お店の皆さんで情報を共有しながら考えてやっています。
これは本当に嬉しかったなということをお教えください
レバコールを販売するにあたって、どうしたら販売数が伸びるのか手探り状態でした。社員自身は、勉強して、使っていますので、知識と実感、両方でレバコールという商品の魅力をわかっています。ただお客様に魅力をどう伝えたらいいのかがわからなかったのです。
そこでレバコールの魅力を売り場だけではなく、お互いに口に出して話してみようという取り組みを2年間続けました。社員さんもその取り組みを理解して、ついてきてくれた結果、私のグループは販売実績が一番になりました。それが嬉しかったです。
また商品バイヤーの担当者が、どうやって販売実績を伸ばしたのか聞き取り調査に来た時に、その伸びた要因がまさに私が提案して取り組んだ事がよかったのだ、と肯定してもらえました。それがとても嬉しかったですね。
木のうたに入社を決めた決定打は何ですか
正直に言うと、はじめ木のうたという会社を知らなかったですし、ドラッグストアも行く機会がなかったので興味がありませんでした。もともと小売販売や飲食関係のフロアの仕事をしていましたので、人と関わる仕事がしたいと思っていました。さらにそれを地元、奈良でやりたいと考えていました。その時に木のうたを知ったので、ドラッグストアのことを学びながら応募しました。県内で自分の家から通える範囲で仕事ができるのも魅力でした。
最初の面接をしてくれたのが、その当時専務だった先代社長でした。一般的には会社に人事部があって、人事部が営業本部長を混じえて面接をすることが多いと思います。最初の面接で直接社長と話す機会はないですよね。
こうやって、社員が経営者に近くて、我々の声がすぐ届くところが一番の魅力だと思っています。我々の声で会社の方向性も変わるところもありますし、あるいは施策として採用されるとなると、全店100名以上の人数がそれで動きます。そんな声を大事にしてくれる会社というのはやりがいもありますよね。
退職までに必ず成し遂げたいことを具体的におしえてください
私もそうですが、次の世代の社員も、中途採用が多くを占めています。それまでの勤務経験を活かしながら木のうたを作っていましたが、これからは次の世代を木のうたがつくるという形にしていきたいですね。
他の会社からの中途採用でということではなく、木のうたという会社が、しっかりと人材を一から育てていける会社になることができたらいいと思います。そのためにマニュアルの整備や、新入社員に対してどういうトレーニングをするのか、あるいは新入社員が離職を考えない働きやすい職場とはどういう職場なのか、というのを考えてそれを実現できれば、私も安心して辞められると思いますね。
木のうたについて教えてください
木のうたのここを見て欲しいベスト3を教えてください
①お節介なところ
1番目はお節介なところですね。
お客様は、自分のニーズに合わせてお買い物をされるので、実は潜在的に必要なことに、気付いていらっしゃらない部分があると思います。
例えば、私どもは、この暑い時期に冷たい飲みものではなく、温かいお茶を用意しています。何故かというと、身体が冷房などで外から冷やされ、中も冷たいジュースやアイスクリームで冷やされていますので、そんな身体を少し温めることによって無駄な熱が入ってこない状態を作れます。熱がこもると熱中症になりますが、それによって防ぐことができるんです。
先に身体の中から温めてあげることによって、体温調節もうまくいきます。そのようなわけで、お節介な温かいウェルカムドリンクを出しています。
「わざわざあったかいものなんていらんわ」と思われるかもしれませんが、潜在的に必要なものだと思いますので「あったかい飲み物を飲んで帰ってくださいね」と根気よくお勧めしています。お節介ですね。
②塗り絵
一昨年からの取り組みですが、地域のお子様に塗っていただいた塗り絵を、シーズンが終わっても残しておきます。それをまた次のシーズンに出すと「去年○○ちゃんが描いた塗り絵があるで」という感じで地域の方同士で会話をする機会になります。
まだ始めたばかりなので1〜2年分なのですが、これから3年4年と続けていきます。それがこれからどんな風に変化していくのか楽しみに見ていただきたいです。
もともとは販促キャンペーンで、塗り絵のテーマキャラクターがレバコールくんなのです。夏休みと冬休みの時期に計画をするので、ちょうどおじいちゃんおばあちゃんの家に帰省中のお子様や、学校がお休みのお子様もお昼から来てくれます。そんな子どもたちに塗り絵を渡して、塗って持ってきてくれたら何かプレゼントをしたり、子供用のレバコールを飲んでもらったりします。そういう企画からスタートしました。せっかく塗ってきてもらった塗り絵をなんとか残せないか、という提案があり、各お店の壁面に残しておけば、それを見た別のお子さんが「あれはあのおにいちゃんが塗ったやつだ」と興味を持ってもらえますし、おもしろいだろうということで残すようになりました。
実際、地域の方々が見て、△△ちゃんのだねとか、お隣のお友達のだね、などと話をしているのを見ると、楽しんでもらえているなと嬉しくなります。地域とのつながりを感じますね。
③お店の外を見て欲しい
3番目は、お店の中ではなくお店の外を見て欲しいです。 外というのは、外観ではなくお店の前の歩道や向かいの道、裏のハイツの駐輪場などです。お店の外というのは私たちがやらなくてもいいことではあるのですが、環境整備の取り組みでゴミ拾いから始まり、除草作業も行なっています。2年前と比べると非常に清掃も行き届いてきました。それもお節介でしょうか。 以前ある店舗で除草作業ができず虫が発生していました。私たちが除草作業をすることによってそれが解消され、地域の方々には喜んでいただけましたので、良い印象を持っていただいけたと思います。
1日1人15分程度の時間を使っています。15分といっても準備と片付けを含めての時間なので、実際にゴミを拾っている時間は5分程度ですね。今日はどこまで進んだかなど話をしながら清掃をしているので、やっていても楽しいです。
あなたにとって「元気にする!」とは会社・お店・仕事のどの部分ですか
元気はお店だと思います。
お店の雰囲気作りの中で、お客様に挨拶をすることはもちろんですが、レバコールなどのウェルカムドリンクを出すことでお客様に少しでも元気になって帰ってもらいたいですし、そのためには自分たちも元気じゃないといけない、ということから自分たちもレバコールも飲みます。さらに「自分たちも元気になってお客様をお迎えしましょう」という準備を朝一番の朝礼でしっかりやります。
あなたにとって「挑戦する」とは会社・お店・仕事のどの部分ですか
挑戦は仕事ですね。入社してからの13年の間、売り場は変化しました。ドラッグストアというと 医薬品、化粧品、ベビー用品、ペットフードなどがありますが、その間、靴や下着などの衣料品も増えました。新しいものを取り入れつつも今までのものをなくすわけにもいきませんので、売り場を整理整頓し、コンパクトにして次の商品を入れています。
「小林薬局」という薬屋さんからスタートした先代の社長は、薬局なのにトイレットペーパーを置いたり、赤ちゃん用のミルクやベビーフードを置いたり、薬局の枠を超えて商品を揃えていきました。そうして今のドラッグストアという形がこの20年でつくられたのです。
先駆けとなった先代社長がされていたように、どんどん挑戦して新しい形の店作りなどの仕事に取り組んでいくことが大事だと思います。先代の社長が薬局にトイレットペーパーを置いた理由は、一番はお客様の声だったと思います。
薬局に来られる方は、急に病気になって来られる人か、慢性的な病気で来られる人です。慢性的な病気の人は同じ頻度で来られます。その方々と世間話をしていると、「このあと、これを買いに行くねん」というような話があり、試しにおいてみようという感じになったのではないかと思います。
現社長にも突拍子も無いことを提案されることがあります。それを「そんなんあかんやろ」であきらめるのではなくて、それを実現させるためにどうしたらいいのかを社員は考えます。私たちはそういう「挑戦する」社員の集団ではないかと感じています。
あなたにとって「学びを伝える」とは会社・お店・仕事のどの部分ですか
会社ですね。学びの場がたくさんあるので、社員がとても勉強する会社です。そういう環境がきっちりと用意されています。学んで、勉強して知識をインプットできる会社です。それをアウトプットする場所がお店ですね。
入社10年以上のパートナー社員さんがたくさんいるのですが、みなさん口を揃えて「学べるので楽しい。この学びが自分の糧になるので、それを生かしてまだ続けていきたい」とおっしゃっています。そのように言っていただけるということは、会社の方針が正しいということではないでしょうか。
木のうたのこれだけはお客さんに
伝えたいこと
お節介なので、「いらんわ」と断られてもウエルカムドリンクを出します。それは嫌がらせをしているのではなくて、身体に潜在的に必要なものですし、きっと気付いてもらえると思います。そして喜んでいただけたら嬉しいです。
木のうたは、私の中ではちょっと変わっているドラッグストアです。
木のうたは、お客様との会話を大切に考えています。嫌がらせかと思われるようなお節介もありますが、是非それにお付き合いいただけたらと思います。